NKB通信

『営業部門再生の鍵は自社にあり』

NKB通信2006年3月15日号    代表取締役 社長 秦野浩行

今勝ち組企業では、今営業部門の再生に見事に成功し本来の営業力を取り戻しています。本来の営業力とは、自力開拓営業力に他なりません。

◇自力開拓営業力の代表例◇

現市場:新規開拓営業力・深耕営業力・休眠客掘り起こし営業力
新市場:異業種開拓営業力・関連業種開拓営業力

現在の営業力低下の最大の要因は、バブル期に蔓延った他力営業力です。
長年に渡る高度成長期下で作り上げてきた商流を対象に行う営業を今ではルート営業と称していますが、この受け身型のいわゆる“ご用聞き営業” が本来の攻め営業である自力営業力をいつしか弱体化させてしまったことは既にご承知の如くです。

他力営業力 自力営業力
例:ルート営業
※訪問先と面談者が固定
例:開拓営業
※訪問先面談者が変化
例:展示場折衝営業
※購買意欲顕在顧客への対応
例:飛び込み訪問営業
※購買意欲潜在顧客への対応

勝ち組企業の自力営業力への転換のきっかけは、他力営業業績の大幅急落です。これは、規制緩和による商流破壊、価格破壊による受注単価下落、
顧客の減少、公共事業予算配分の見直しなどを主因とした結果です。勝ち組企業では、このことを早くから予見し効果的な対策を模索し続けました。 その熟考の結果、打ち出された対策が“営業の原点回帰”です。よくよく考えれば自力営業とは会社創業期には当たり前にしていた営業法です。 ところが会社の発展と共に他力営業がいつの間にか自力営業に取って代わり主流となり、バブル最盛期には新人営業者がこの他力営業法を先輩の後ろ姿 から学ぶべき営業法と思い込み、その後のバブル崩壊の今日に至り、その無力さにただただ翻弄するばかりなのです。

勝ち組企業では、幸いにして僅かですが創業期における自力営業経験者が未だ在社していることに目をつけました。 そしてかつて自力営業力で名を馳せたトップ営業者に白羽の矢が立てられました。例えば自動車販売会社では探客中心の訪問販売で数々の武勇伝を 築き上げたトップ営業者などです。そして彼らの中に埋もれているノウハウ、とりわけ暗黙知(その人にしかわからない知識)を如何に形式知 (誰にもわかるようにしたノウハウ知識)化し、後継営業者に伝授できるかということが大きな課題として浮上。 この課題の有効な解決策として考案されたのが、今多くの勝ち組で実施させて頂いている『自力営業力再生会議研修』です。 この会議研修では各々が保持する営業ノウハウを開示し合い、整理し伝授マニュアルとして次々と生まれ変わらせています。さらには、 この伝授マニュアルを活かしたその会社なりの営業教育プログラムが続々と完成し後継営業者の不可欠教育として施されています。
このDNA教育が営業部門を勝利の部門として今、見事に再生させるに至ったのです。
そんな勝ち組企業の現状報告でした。

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