NKB通信

『低迷営業者を救命するには!!』

NKB通信2006年6月5日号    代表取締役専務 花井宏友

先日、以前お世話になった住宅会社のお客様が、4月の移動で新部署に付き、少し落ち着かれたようなのでご挨拶に行ってきました。 今度のお仕事は、本社の営業企画部のご責任者ということでした。これから色々と各支社の営業部隊の支援を考えていかなければならない中で、 低迷している営業マンをどう元気付け、一棟でも多く契約を取れる力を付けさせることがポイントになってくるのではないでしょうか。
どこの会社においても、業績アップの為に営業力強化を必死に考えておられますが、人の育て方には、色々とその会社によって違ってくるのは当然のこと です。しかしながら、その会社においてかなりの差があるようです。ある会社では、研修時間に少し遅れても皆の前で酷く叱責され、 そのまま研修を受けさせずに帰らせてしまうような、、、。又、夜中まで睡眠時間を割いてまで激しく追求されるような厳しい研修、、、。 色々な効果を狙ってのことでしょうが、受講者はいったい何を感じ取っているのでしょうか。
では、契約が2ヶ月3ヶ月と0棟が続いているような低迷営業マンをどう育成するのか、まず考え方として、 この低迷者本人は本当に契約を上げたくないと思っているのか。いや、そんな人は誰もいないはず。早く1棟でも契約をあげて、 この泥沼のスランプ地獄から抜け出したいはずなのです。実際そういった方達は何に飢えているのか、それは上司や外部講師からの脅かしや、 愛の無い厳しい言葉であるはずが無い。営業会議だとか全体会議などで、当事者達は上司の目線もあわすことが出来ないほど後ろめたさを感じ、 一瞬の時間もそこから抜け出したい思いで一杯である。先期まで業績が低迷していたある支社の部長さんが、私に「先日、 本社で営業責任者会議があってね。会議が終了して私の横を社長が通りながら、私の肩を”ポンポン”と、たたいて黙って去っていった。」と、 嬉しそうに話されておられました。その部長は、支社に帰って社長に即メールされたそうです。「社長、私の肩をポンポンとたたかれていったのは、 私に頑張れとの信号だったんでしょう。」と、そうすると社長が「いや~部長、楽しい会社にしてください!!」と、メールが帰ってきたそうです。 私はそれを聞いたとき、その社長の凄さを感じ取っておりました。私からしてみれば【ベテランの部長さんまでが、社長の一寸した心遣いで、 頑張りのエネルギーを蘇らせることができるのだから、、、。これは、正しく凄いマジックとしか言いようがない。】その支社は、 4月5月と目標を達成致しました。
結局、低迷者の育成のポイントは、【上司や外部講師の脅かしの強い言葉ではなく、愛のある見捨てない気持ちを、甘やかすのでは無く上手に伝えること。】 が、まず第一のように思われます。その次には、【OJT・OFFJTで低迷者の問題点をなるだけ正確に捉え、部下と上司とで育成計画書を具体的に 練りこむこと。】が、重要です。後は一方的な勉強会よりも、【ビデオなど使ったロールプレイングなどが、かなり効果的に能力アップにつながり、 低迷者本人の問題課題が割りと正確に発見されること。】が、多くあります。その時のポイントとして、【必ず上司同席のもとに勉強会が実施できれば より効果を上げることが出来るはず。】です。又、【低迷者の上司の方々の問題点を、同じように解決していく。】ようなやり方も、 低迷者救出の為に効果的なことは忘れてはなりません。どちらが先か後かは、そのときの状況により、優先順位を考えてみてはいかがなものでは ないでしょうか。

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