NKB通信

『量』を疎かにしていませんか?

NKB通信2007年10月1日号    取締役 研修部長 島根 敦

先日、自宅近くの大きな駐車場で、小さな子供が自転車に乗る練習をしていました。 お父さんが一生懸命に激励しながら練習させていたのですが、なかなか乗れない…。
結局、その日は諦めて帰ってしまった様子でした。

自転車にすぐに乗れることは少ないので、上手くいかないと「何回やってもも乗れない」「ダメだ」「なんで、みんな乗れるのだろう」と思い、諦めたくなるものです。 しかし、練習を積み重ねていくと、ある時突然「乗れた!」となるのです。
そして、一度自転車に乗ることができるようになれば、もう乗れなくなることはありません。たとえ、何年も乗っていなくても、すぐに乗れます。

つまり『量』は、ある時『質』に転換するのです。

このことは、ビジネスでも言えます。
多くの研修を担当させていただき、成績が伸びやなんでいる営業担当者は、一般的に『量』不足が顕著に見られます。
例えば、探客行動量、電話アポ件数、訪問件数、有効商談件数、ロールプレイング回数などです。
量が少ないから上達しない、上達しないから成果が出ない、成果が出ないからモチベーションが上がらない、モチベーションが上がらないから量が増えない、という悪循環になっているのです。 経験が少ないうち、あるいは成績不振時には徹底的『量』を増やすことが大事です。そうすれば、必ず『質』に転換します。
そして、一度『質』に転換すれば、自転車にいつでも乗れるように、自然とできるようになります。いわゆる、体が覚えるというものです。

しかし、質に転換する時期がいつなのかは、普通明確はわかりません。急に自転車に乗れるように、急にできるようになるのです。
いつ質に転換するかわからないので、多くの人は途中で諦めたり、「こんなのやっても」と否定的になるものです。そして、量を疎かにしてしまうのではないでしょうか。

成果を上げるためには、とにかく量を増やす。これが不可欠です。
世界のホームラン王の王貞治さんでも、スランプ脱出にためには、猛練習に励んだのです。

もちろん、闇雲に量を増やしたのでは、効率が良くありません。基本をしっかりと理解した上での量が重要です。例えば、電話アポでも成功ポイントがいくつかあります。それを理解した上での量と、何も知らないでの量では、質に転換するまでに時間が大きく差がでます。 基本を理解した上で、徹底的に量を増やす。
量は、必ず質に転換します。努力は、絶対に裏切りません。

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