以下の例は、「営業力強化研修(商談スキルアップ)」での所見例です。
研修中に実施する「トップセールスの持つ6大価値観」の自己診断結果により、
改革すべき意識を明確にしています。
また、ロールプレイングから明確になった活かすべき強みと改善課題を
まとめてご報告させていただくものです。
株式会社○○産業様
「営業基礎研修」総合所見
研修実施日:20△△年○月○日~○日
担当講師:○○ ○○
Ⅰ.総合所見
◆ 今回のメンバーは非常に真剣さが感じられました。市場環境の急激な悪化により、
自己流営業の限界に伴う営業基本再認識の必要性を感じている矢先の研修であり、
基本を再確認する良き機会となったようです。
ベテランの受講者は、忘れている事柄や実践出来ていない事柄を再認識し、
若手・中堅は営業基本を体系的に理解することができたと思います。
また、全員ロールプレイングにより、自分の強みと課題を明確に認識できた点が大きかったと言えます。
◆ 今回あらためて全員が共通の研修を一気に受講したことにより、
部署内の意識統一や共通言語化が図れた点も、今後にとって非常に大きいと言えます。
◆ 以前の研修時点で課題であった『リサーチ』は、確実なる改善が見られました。
リサーチの重要性が認識され、質問を重視した商談スタイルに変革しています。
このリサーチを重視する傾向は、若手社員ほど強く見られ、
じっくり聞くことが習慣となっています。
これにより、お客様の立場に立った商談展開が可能となるでしょう。
◆ ただし、ロールプレイングの中で、言葉遣いなどが雑な方も多く見られました。
親しみを感じさせる対応は大切なことですが、
会社の顔として、高額商品を扱っている営業として、
「お客様から見たらどう感じるのか」ということを真剣に考えなければならないでしょう。
また、きちんとした『挨拶』をしない人が多いのも気になります。
黙って教室に入ってくる人も多く、
わざわざオブザーバーに来ている上司にも挨拶をしない人もいました。
営業以前に社会人としての当たり前の事柄(基本動作)の未習得が課題と感じます。
特に若手・中堅社員に同傾向が目立ちます。
現場では所長や№2クラスであり、
これでは現場スタッフから不信感を持たれかねません。
◆ たかがマナーではないと言えます。最初の数班の状況を踏まえ、再三事務局からも
「会社の代表として恥ずかしくないように」という通達を出していながら、
改善している人がすくないということは、上位の指示を守らない・徹底しない風土になっていると危惧されます。
自由闊達な良き風土が、単なる自己中心になっているとすれば大変危険です。
◆ ここ数年の大変良い経営環境の中で、問題意識が低くなり、緩みが出ていると感じます。
特に、良い時に入社した中堅クラスにその傾向があり、受講姿勢にも個人差がありました。
研修中の声も小さく、覇気や熱意を感じない回もありました。
そういう意味でも、今回の研修開催は営業基本を再徹底するための大変意義のあることと言えます。
◆ 商談では、クロージング力の弱さが課題と感じます。
全体的に感じ良い応対であり、リサーチも重要視するようになりましたが、押しが弱い傾向があります。
テスクロが曖昧になりがちで、クロージングロールプレイングでも決められないケースが目立ちました。
中には、「押さないことがお客様の立場に立った商談」という意識があり、
「押すことはあまり良くないこと」と言う認識を持っている人もいます。
営業価値観診断結果(平均)は以下の通りです。
営業力強化研修 個人所見(例)
会社名 | 氏名 |
---|
研修実施日:20△△年○月○日~○日
担当講師:○○ ○○
営業基本価値観 診断結果
受講姿勢、ロールプレイングから見た優位性、課題
強み | 課題 |
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1. お客様を尊重し、配慮する姿勢が大変に良く、誰からも好感を持たれるでしょう。お客様の表情や言葉を注意深く観察しています。お客様の気持ちを敏感に察知できる力が秀でています。 2. 商品説明は、聞いているお客様の身になって、わかり易く説明しようという工夫が随所に見られます。特に、自分で作成したアプローチブックは図や色使いも効果的に考えられています。何事も丁寧で手を抜かない誠実な努力家であることが窺えます。お客様にもその姿勢が伝わるはずです。 3. 傾聴姿勢も良く、お客様は、話しがいがあります。ニーズを聞き出しやすい状態ができています。 | 1. 意識診断でも傾向が明確ですが、業績に対する執念が感じられない商談です。わかり易い説明ができてお客様も関心を持っているにも拘らず決断を迫る押しがまったくありません。そのために結論が先延ばしになったり、購入におけるお客様の本音を引き出すことができません。嫌われることを恐れず、提案説明をしたら、必ず、押してお客様の反応を引き出すことを習慣化する必要があります。 2. 傾聴姿勢は良いのですが、基本的に受け身です。せっかくお客様に問題点を話していただいても掘り下げた質問がないため、問題の真の原因が掴めません。そのために提案内容も表面的になってしまいます。リサーチの際には「なぜ?なぜ?」と根本原因を究明することを意識すべきです。 |